”自分は虫歯にはなったことがないから、これからも大丈夫”
”今まで虫歯があると言われたことがないのになぜ?”
検診を受けた際に虫歯が見つかり、驚いてしまう方も多くいらっしゃると思います。
虫歯は誰でもかかりうる身近な病気です。
今回は虫歯に関して多くいただいたご質問についてお答えいたします。
何日で虫歯になりますか?
虫歯の進行に一定の期間や日数はありません。
1ヶ月あれば虫歯になってしまうこともあります。
初期の段階では再石灰化を期待できる場合もあります。
ですが、虫歯になると基本的に自然治癒はしません。
虫歯の速度は?
虫歯菌が侵入する歯冠部分は大きく分けて2層からできています。
表面は硬い層のエナメル質から出来ており、内部はエナメル質より柔らかい象牙質と呼ばれる歯質で出来ています。
エナメル質は私たちの体の中で最も硬い組織です。
イメージとしては、歯の主体である象牙質を守る鎧のようなものです。
虫歯菌がエナメル質に限局している段階では、進行はゆっくりです。
象牙質に到達すると、進行速度は速くなります。
乳歯は、永久歯に比べてエナメル質が薄いため、虫歯になると進行が速いと言われています。
また、生えたての永久歯はエナメル質が未成熟のため、虫歯菌が作り出す酸に対しての抵抗力が弱く、乳歯同様進行が速いです。
虫歯になりやすい人の特徴はありますか?
①遺伝的要素
「歯質」
「唾液の質」
「歯並び」
これらは、親から遺伝し、虫歯の発症リスクに関わると言われています。
②セルフケアが不十分
毎日磨いていても、日常的に磨き残しがあるということです。
磨き残しがあると、歯垢が溜まります。
歯垢内で虫歯菌が増殖し、酸を作ります。
その酸によって歯が溶かされ穴が開き、虫歯になります。
③甘いものをよく食べる、間食回数が多い、間食時間が長い
虫歯菌は糖をエサとして歯を溶かす酸を作ります。
また、間食の回数が多いとお口の中は、虫歯ができやすい状態(酸性の状態)が続きます。
この状態が長く続くと、虫歯になります。
④唾液量が少ない
お口の中の浄化作用や、細菌の活動を抑制する作用など、唾液にはお口の健康を守る様々な作用があります。
唾液の分泌が少ないとその効果が下がるため、虫歯の発生リスクが上がります。
年齢を重ねるにつれ、唾液量は少しずつ減少してくるので、注意が必要です。